要約
米司法省(DOJ)は昨年10月、カンボジアを拠点とする犯罪組織「プリンス・グループ」を摘発し、約150億ドル相当のビットコイン(127,271 BTC)を押収した。しかし、摘発から5ヶ月が経過しても、現在約90億ドル相当に上るこの資産の分配計画は示されていない。パム・ボンディ司法長官は被害者救済を強調する一方、司法省は被害者側弁護士による返還請求を相次いで棄却している。専門家や弁護士からは、政府がこの資金をトランプ政権が掲げる「国家戦略ビットコイン備蓄」に流用するのではないかとの懸念が強まっている。
背景情報
* 事件の経緯: 司法省は、強制労働や詐欺に関与したとされるプリンス・グループを摘発。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)によれば、起訴状に含まれる証拠写真に不審な点があるなど、捜査の透明性にも疑問が呈されている。
* 被害者の現状: 詐欺被害者側は、政府が返還への具体的な道筋を示さないことに反発。弁護士のダニエル・ソーンバーグ氏らは、司法省ではなく独立した「被害者救済基金」による管理を求めている。
* 政府の姿勢: 司法省は本件に関するコメントを拒否しており、被害者への賠償よりも政府資産としての確保を優先しているとの見方が広がっている。
今後の影響
* 国家戦略備蓄への流用リスク
* 押収資産が被害者に返還されず、トランプ政権が推進する「国家戦略ビットコイン備蓄」の原資として組み込まれる可能性が高まっている。
* 法的手続きの不透明化
* 司法省が被害者請求を拒み続けることで、詐欺被害者が資産を取り戻すための法的手段が極めて困難になり、政府に対する不信感が増大する恐れがある。
* 捜査の正当性への疑義
* 起訴状の証拠に不備が指摘されていることから、今後の裁判過程で司法省の捜査手法そのものが厳しく問われる可能性がある。
