[Eugene Volokh] Iowa Law Barring Books with “Descriptions or Visual Depictions of a Sex Act” from School Libraries Upheld

要約

米第8巡回区控訴裁判所は、アイオワ州の公立学校図書館から「性行為の描写や視覚的表現」を含む図書を排除することを義務付けた州法を合憲とする判決を下した。判決は、学校図書館の蔵書管理は教育的配慮に基づく政府の裁量権の範囲内であり、生徒の「情報を受け取る権利」を侵害するものではないと結論付けた。これは、近年全米で議論が続く「学校図書館における図書排除」の是非を巡る重要な司法判断となる。本件は、出版社や著者らが提起した訴訟に対し、裁判所が「学校は教育的見地から蔵書をコントロールできる」との見解を改めて示した形だ。

背景情報

* 法的根拠: アイオワ州法は、学校図書館に対し「年齢相応」の資料提供を義務付け、性行為の描写を含む図書の排除を規定している。
* 司法判断の変遷: 1982年の最高裁(Pico判決)では図書排除の是非が割れたが、近年は第5巡回区や第8巡回区を中心に「図書館の蔵書決定は政府の言論活動であり、生徒に特定の図書へのアクセス権はない」とする傾向が強まっている。
* 教育的裁量: 裁判所は、学校活動が「教育課程の一部」と見なされる場合、学校側には正当な教育的懸念に基づいて編集・管理を行う広範な裁量権があると判断している。

今後の影響

州レベルでの図書規制の加速

* 今回の判決により、同様の図書排除法を制定する州が増加する可能性がある。特に保守的な州において、学校図書館の蔵書選定基準がより厳格化される見通し。

「情報へのアクセス権」を巡る議論の終焉

* 司法が「学校図書館の蔵書に対する生徒の権利」を否定したことで、今後、図書排除を巡る訴訟において原告側が憲法上の権利を主張することが極めて困難になる。

出版・教育現場への波及

* 出版社や著者が「表現の自由」を根拠に学校図書館への配本を訴える戦略が通用しにくくなる一方、学校側には蔵書管理における「教育的配慮」の定義を巡る説明責任がより強く求められることになる。

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