要約
アルセロール・ミッタルは、欧州部門CEOを務めるギート・ヴァン・プールヴォルデ氏が2026年7月末で退任すると発表した。
1989年に入社した同氏は、37年間にわたり欧州の鉄鋼事業を牽引し、脱炭素化やデジタル化の推進に大きく貢献した。
退任後は、新たに設立されるアルセロール・ミッタル・ヨーロッパ・スチールの取締役会長に就任する予定である。
同社は世界有数の鉄鋼メーカーであり、2025年度には614億ドルの売上高を記録している。
後任人事や今後の経営体制については、引き続きグループ全体での成長戦略が注目される。
背景情報
- Van Poelvoorde氏は1989年に入社後、ゲントやブレーメンの拠点で要職を歴任。
- 2021年よりアルセロール・ミッタル欧州部門のCEOに就任し、グループ経営委員会の一員として欧州戦略を統括。
- 2015年から2022年まで欧州鉄鋼連盟(Eurofer)の会長も務め、業界全体の政策提言にも貢献した。
- 在任中、デジタル化の推進や動的価格設定の導入、低炭素鋼の市場開拓など、欧州事業の構造改革を推進した。

今後の影響
- 経営体制の移行
- CEO退任後も会長職として留まることで、経営の継続性と脱炭素戦略の安定的な遂行が図られる。
- 欧州鉄鋼市場の展望
- 7月1日に導入された関税割当制度(TRQ)や炭素国境調整措置(CBAM)の運用が本格化する中、欧州事業の競争力維持が新体制の最優先課題となる。
- グリーン鋼材戦略の加速
- 同氏が推進したグリーン鋼材認証や低炭素製造プロセスへの移行は、アルセロール・ミッタルの中長期的な成長戦略として継続される。

